政治

「同性婚支持の政治家を叩き出せ!」台湾で国会議員罷免選挙

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今回は最近盛り上がってるリコール選挙についてお話しします。リーコール(罷免)は気に入らない議員などを有権者の署名と投票によって辞めさせる制度ですよね。

台湾で今月の中旬に国会議員リコール選挙が行われることになったんです。3ヶ月ぐらい前に署名が集まって、選挙活動や集会などで徐々に盛り上がってきたって感じですかね。

標的となった国会議員は台湾の第三政党、時代力量の党首

「黃國昌 」議員です。

時代力量はひまわり学生運動から出てきた少数政党で、彼自身も大学教授として運動を主導していました。イデオロギー的には台湾独立のグリーン、労働者よりで同性婚を積極的に推進してる政党ですね。新しい政党なので利権にまみれず、クリーンなイメージがあります。あと、香港民主化団体とも交流が多くて、どちらかと言うと反権力、反汚職、反既得権益的な感じです。

そんな、政党の党首を辞めさせようと立ち上がったのが

「安定力量」という団体。

黄議員を辞めさせる理由は色々ある様なんですが、まぁ、簡単に言えば同性婚を積極的に推進してるからだそうです。

同性婚が合憲になった台湾ですが、反対している人も結構いるんですよ。私も同性婚のデモに結構行ってますけど、同性婚断固反対の運動は50歳以上の人がほとんどで、同性婚推進派は20代が中心ですね。私の見たところで平均年齢に大体30歳ぐらいの差がありました。

そんな中で同性婚法制化阻止を主導しているのが宗教団体です。罷免活動を起こした安定力量もキリスト教団体がバックにあると言われていますから、まぁ罷免選挙は反同性婚が主な理由と言っても間違いないでしょう。

先日、罷免を求める団体の代表と黃國昌議員とのテレビ討論会が行われました。討論会では同性婚を憎む罷免運動発起人の支離滅裂な発言が炸裂してました。

正直言いうと、ほとんどの人がなぜ罷免にしなければならないのかよく理解してないんですよね。なぜなら、同性婚を推進している政治家はめちゃめちゃいるからです。民進党も党をあげて法律を作ってますし、国民党にも支持してる政治家がいますから、何で黄議員が標的になったのかかなり謎です。台湾の同性婚合法化は憲法裁判所が出した判決なので、罷免するなら裁判官だろって感じのツッコミが上がってます。

もしかしたら、今回の罷免運動の目的は別のところにあるのかもしれません。黄議員は今年になってから慶富造船会社の談合問題、兆豐銀行の資金洗浄事件などなど、規模が大きすぎてほとんどの政治家があまりタッチしたくない汚職をバンバン追求してきました。国会議員の中では裏金を追うスペシャリストみたいになってます。ネットで多くの人が指摘しているのは、今回の罷免運動の裏にはもっと大きな組織がいるのではという事です。まぁ、ここはアンタッチャブルなんでしょう。

罷免を主導した団体はあの手この手で議員を攻撃していますね。彼らが発する情報のほとんどが事実無根なんですよ。例えば、黄議員は有権者に賄賂を渡しているとかドラッグを合法化をしようとしているみたいな感じで言いたい放題です。黄議員も「頼むから嘘は付かないで」と何度も言ってますが、効果はない様ですね。




これまで国会議員の罷免選挙が何度も試みられたんですけど、署名人数が基準に満たず選挙には至りませんでした。そこで、去年、罷免選挙に必要な署名人数を引き下げる法律が民進党政権で可決されました。皮肉にも、署名人数のハードルを下げるべきだと積極的に主張してきたのも黄議員なんです。結果的には自分で推進したものが自分を襲うというブーメランになっちゃいましたね。

12月16日に新北市で罷免選挙が行われるんですけど、結果はどう転ぶかわからないですね。高齢者の人でフェイクの情報を信じちゃう人は多いかもしれません。選挙は不安を煽るような情報を流したもん勝ちなので、もしかしたら罷免されるかもしれません。彼自身、何か悪いことをした訳でもなく、むしろ評価する声がかなり大きいので、たとえ罷免されたとしても更に箔がつくでしょう。




 

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